About us
私たちは、2018年にドローダウンと出会いました。ドローダウン※の実現を願い、「DRAWDOWNドローダウン― 地球温暖化を逆転させる100の方法」の日本語書籍出版を企画・実現し、ドローダウンの紹介、ワークショップをはじめとする普及に向けた活動をしています。
ドローダウンは、「温暖化をひっくり返す」だけでなく、他の様々な課題の解決にもつながります。例えば、私たちの健康や環境、雇用、経済的健全さ、平和の実現など、SDGsとも親和性があります。
本書は、現状を変えていく方法を見つけるための参考書です。実際に一人ひとりが、自分の果たす役割を考え、認識するところから変化が始まります。つまり、私たちの「意識」の進化にかかっています。そういった意味でも、書籍が出てからが本番です。
企業や自治体、地域コミュニティ、学校、中央官庁、政府関係者の皆様にもぜひ活用いただけるよう願っています。
一人でも多くの皆さんにドローダウンのエッセンスが届き、人生や仕事、活動における様々な場面で役立てていただけたらと願っています。
次世代につないでいくための「人類全体のアジェンダ」に取り組める貴重な時代に私たちは今、生きています。
「みんなで取り組んで初めて実現する世界」を信じて
※ドローダウンとは、「大気中の温室効果ガスの濃度がピークに達し、前年比でマイナスに転じる時点」を指します。
米国の環境活動家で起業家のポール・ホーケンが知りたかったのは、すぐにでも実行に移せる最も効果的な解決策、それが普及した場合のインパクトでした。その解決策の実行に必要な費用も知りたいと思いました。
返ってきたのは「そんなリストは存在しない」という答えばかりでした。
同時に、「あったらすばらしいチェックリストになるだろう」と異口同音に言われました。「そのリストを作成するのは自分の専門外だけど」という付け足しはありましたが。
それから時が過ぎ、私はたずねるのをやめにしました。
時が流れ、危機感が高くなり、「もうだめかもしれない」といった声などがささやかれ始めました。
本当にゲームオーバーなのでしょうか?
ないのであれば、自分たちでやろうとプロジェクトを結成。ドローダウンをめざして100の確実な解決策を特定、評価、モデル化し、2020年~2050年の30年間でどれくらいの効果を上げられるか見極めることが目的でした。100の方策(温室ガスの放出を抑える方策、および吸収する方策)について、70名の研究者が22ヶ国から参加し、データ収集、研究、シミュレーションを実施。さらに、その結果を120名のアドバイザーが再評価し、確認しました。
3つのシナリオでシミュレーションを実施。
1.「実現性の高いシナリオ」:保守的データ、予測を使用
2.「ドローダウン・シナリオ」:実現性の高いシナリオの二酸化炭素関連データ、経済的効果を楽観サイドに変更
3.「最大限シナリオ」:2050年には全エネルギーがクリーンな再生可能エネルギーになっていると想定
「ドローダウン・シナリオ」による二酸化炭素の削減量は1,442ギガトンで、2050年の大気中のCO2量が0.59ギガトン削減できるというシミュレーション結果になり、地球温暖化逆転の可能性が出てきます。
*「二酸化炭素」という用語は、二酸化炭素だけでなく、地球温暖化係数(GWP)に基づいて二酸化炭素に換算した温室効果ガス全般を指す。
このプロジェクトの成果が米国で2017年4月に書籍になりました。その年の環境関連本でベストセラーに。以降十数カ国の言語で出版されています。
原書名:Drawdown: The Most Comprehensive Plan Ever Proposed to Reverse Global Warming
そして、現在もプロジェクト・ドローダウンは、データをアップデートし続けています。
https://www.drawdown.org/
2018年からドローダウンを紹介するワークショップを開始。同年より日本語版の書籍化に向け活動を開始するものの、「環境本は売れない」というジンクスから、なかなか出版の目途が立ちませんでした。ようやく2020年初めに山と渓谷社さんより条件付きで出版企画が通り商業出版が決まりました。
書籍の存在と内容の素晴らしさを知っていただくために、クラウドファンディングを決意し、ドローダウン・ジャパン・コンソーシアムとして最初のプロジェクトチームを発足。賛同人、出版応援グループをはじめ、多くのご紹介・応援により、1週間で出版に必要な支援額を達成。その後、支援が伸びない期間があったものの、徐々に紹介、応援が増え、結果として終了期間までに、延べ1,193人の支援者から、1,200冊を超える書籍の事前予約を含めた800万円を超える支援をいただきました。
U理論のオットー・シャーマー博士、「ティール組織」著者フレデリック・ラルーさん、ニールズヤード レメディーズ梶原建二さん、オレンジページ一木典子さんをはじめ、多くの皆様から温かい応援メッセージをいただいております。
支援いただいた皆様、心から御礼申し上げます。
readyfor.jp/projects/drawdown
書籍の訂正情報はこちらをご覧ください。
「ティール組織」著者フレデリック・ラルーさんからの推薦メッセージ
書籍翻訳は「リーダーシップとニューサイエンス」の東出顕子さん
監訳は国立環境研究所 地球環境研究センター 副センター長 江守正多さん
また、推薦者の一人、環境ジャーナリスト、「不都合な真実」翻訳者の枝廣淳子さんから推薦をいただいています。(山と渓谷社、刊行案内より引用)
気候変動の破壊的な影響が世界各地で顕在化している。ようやく脱炭素を宣言する政府や企業が増えていると言え、本当に事態は好転するのだろうか・・・?
そんな鬱々とした気分を吹き飛ばし、「もしかしたら状況は変えられるのかも」と希望を持たせてくれるのが本書だ。次々と登場する具体的なソリューションは、机上の空論ではなく、きちんとデータを備え、フィールドでの実証・実用化が進んでいるものばかり。
きっと変えられる!そう叫びたくなる本である。
対象:どなたでも
地球温暖化逆転の可能性と、そのプロセスで果たす重要な役割を人それぞれが持っているということ、を理解してもらう約2時間半のワークショップです。現在オンラインで開催しています。
対象:地域や組織等のコミュニティに対して実施
参加者が、地球温暖化逆転のためのそれぞれ独自の貢献方法を見つけ、志を同じくする人たちとコミュニティーとして行動を起こすことをサポートする、5回のセッションからなるワークショップです。
最新情報をお伝えします。
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